『絵を右脳で描く』からの引用。
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目から入ってくる情報(視覚情報)を優位に把握する。そして部分から全体をつくり上げていく力がある。
右脳には言語機能はないが、話している人の表情や声の調子で怒っているのか喜んでいるのかがわかる。逆に右脳を損傷すると、顔に表情がなくなったり、会話に豊かな抑揚がつきにくくなります。
右脳は時間の観念をもっていない。深く集中したときに時間の経過を忘れたり、集中していることを心地よく感じたりする。
右脳は、ひらめきや発明する能力とも関係がある。断片的な情報を集め、それをひとつにまとめ、意味をもたせる力がある。
右脳を使うことは、「こうやらなければいけない」や「これはしてはいけない」という規制や禁止から解放されることでもある。
左脳が考える理論や計算には、できない、不可能ということぱが存在するが、右脳ではなすがまま、ひらめいたならそれでOKです。
感じ方も考え方も人それぞれです。知っていること、経験上わかっていることで、規則や禁止、固定観念をつくり自分を拘束することに慣れてしまっているのは、実は左脳世界にいるということ。
絵を逆さにして描く、部分だけを見えるようにして書いていく。(左脳に邪魔させないため)
一秒一ミリで時計を見ながら円を描く 。
手のシワをスケッチブックを見ないで描く。
形ではなく空間を見つめて描く。さらに光と影を表現すれば、全く違う絵のできあがり。
右脳で描くために、腕の輪郭ではなく、腕と体の間にできた空間(スペース)に意識を集中させる。
描いた絵のいいところだけをたくさん見ましょう。
ネガスペースを意識しながら、そこ以外を消して描く。形をとらえる能力が向上する。
つり革の白い輪にあれほどの陰影のバリエーションがある、つり革の動きがユーモラス、駅名表示の白黒のコントラストと漢字の形、足の交差する動きの空間の変化、右脳で見るといままで見えなかったものがみえてくる。
左脳の分析的、論理的、時間的なスイッチを切り、ものごとをよく見て右脳で感じはじめると、いろいろな場面で楽しさが広がります。
描こうと思わず、どう見えているかです。80%見て、20%で描いてください。それほど見ることに集中するのです。よく見はじめると、なんの変哲もない手に「子どもを育て、何十年も料理を作った手なのね」と語りかけれるようになり、ただ引いている線が、感情が入った線に変わる。
よく見ることにより、感動や、反対に不思議に思う気持ちがおきます。感動がおきれば、それを絵や歌や詩、映画、芝居、音楽に表現したくなります。不思議に思えば発見や発明に繋がります。
デッサンは視覚的センスを高めます。
絵を描きはじめると心が静になり、心の中にある問題の洞察を始めるようです。
右脳は想像や創造、直感を働かせる場所です。まとまりのないアイデアや情報でも入れておきましょう。ジグソウパズルの数ピースが集まったとたんに形が見えてくるのと同じように、わかった!とか、解けた!という瞬間がやがてやって来るでしょう。
クリスティン・ニュートン、古賀良子著『絵を右脳で描く』(旬報社。2001.10.1第1刷、2008.10.27第10刷)朝日カルチャーセンター・東京企画。
右脳を働かせる・・右脳で創造
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