新庄宿のがいせん桜は岡山県北で、花見ツアーの最後のスポットとなる。
ひらひらと散る桜は何とも言えなくいい。
ベンチに座ってその桜をじっと見ているお年寄りは、いろんな事を思い出していたのかもしれない。
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チューリップ黄色い声で春を呼ぶ #jhaiku #haiku #hana #flower #photoikku
新庄のがいせん桜しんがりに控えおり今ここに咲くこころ晴れやか #jtanka #jh aiku #hana #flower #photoikku
水音を聞きみぎひだり見る桜こいに安らぐ新庄の宿 #tanka #jhaiku #haiku #ph oto #photoikku
雲が指す今日の運勢良い方位 #mysky #jhaiku #haiku #photoikku
青空に開く桜は花一輪 #mysky #hana #jhaiku #haiku #photoikku
ユキノシタ長く耐え抜き春を見る #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku
ひなた待ち日向みずきの花を見る #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku
百日紅甦れよと根活を #hana #jhaiku #haiku #photoikku
こんかつを行った。婚活ではなく、根活だ。
百日紅の木が弱ってきているようだ。
昨年の夏は花の咲きようも少なく、花も小さかった。
ある人の紹介で、村松農園さんに連絡。
そして、14日に来てくださった。
福楽(ふくら)商店さんとの作業。
まずは、百日紅の木が途中から苔に覆われているのをとる作業。
圧力をかけた水を噴射してどんどん飛ばしていく。
細い末端の枝は苔も残ったところもあったが、問題ないということだった。
次に根廻に、水にとかした栄養剤を50?間隔に注入していく。
これにより、固くなった根廻の土をほぐし微生物の活動を促すということだ。
最後に枝全体を消毒していく。
百日紅の木がどのくらいの樹齢か尋ねられたがはっきりしない。
業者の方は、樹齢250年という木の作業にも携わったことがあるけど、その木よりもっと古いなとも言われていた。
寺ができた頃に植えたとしてもざっと300年ということになる。
70才を越えた人が、おっしゃっていた。
自分達が子どもの頃には、すでに太い幹でその上に股がって遊んでいたと。
業者の方はこれだけでも人を呼べる観光になる、ともおっしゃっていたが、観光にならずとも、大切にしたいものだ。
君知るや窓のオレンジ クンシラン #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku #android
花の色カメラで遊ぶすいせんを #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku
さいねりあいろはいろいろさいねいや #hana #flower #jhaiku #haiku #photoik ku
雪に耐え今度はわたし花の力 #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku
霜の朝葉も寒いよとトゲを出す #jhaiku #haiku #photoikku
霜が降り身を寄せ合うはクロッカス #hana #flower #jhaiku #haiku #photoikku
つめたくも破顔一笑あたたまる #book #dokusyo #jhaiku #haiku
江國香織著『つめたいよるに』理論社、1989.8初版。1993.10新装版初版
笑うという表現が多かった。養老院には、ぼけてしまった老人がたくさんいる、若い女の人の血をすって生きているとか、子供の肉でつくったハンバーグが大好物のおじいさんがいるとか、子供たちのあいだでうわさになっていた。そんな老人の散歩のときのであいから、
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「あんた、トキオ、いうんか。わたしはトキ、いうんじゃよ」
・・・
「友達になってくれるかの」
おばあさんは破顔一笑、そう言った。
おばあさんが゛ルームメイト゛という言葉を使ったのがなんとなくおかしくて、時夫は心の中でくすっと笑い、緊張が、するっとほどけた。
おばあさんははずかしそうに笑うのだった。
時夫の視線に気がつくと、しずかに、ふわっと笑った。小さな、白い、あどけない顔だった。
ほんとうに、ぽってりと紅いきょうちくとうの花が、夏の日ざしの中で眠たそうに咲いていた。
時夫がやっとの思いで返事をすると、ひさしさんはにっこり笑って、・・・うれしそうに言った。
時夫はほっとした。何だ、死んだわけじゃないんだ。そんな時夫の気持ちをみすかしたように、げんさんはにやっと笑って、・・・行ってしまった。
おばあさんの、いたずらっぽい顔を思い出していた。
時夫はあいまいにごまかし笑いをして、・・・・
楽しそうにしゃべっていたひさしさんを思い出すと、時夫はひどくいやな気持ちになるのだった。あんなにあっけらかんとしちゃってさ。
とつぜん、おばあさんがにたっと笑った。顔全体がふにゃっとくずれるような、奇妙な笑い方だった。
おばあさんはうれしそうににたっと笑うのだった。
「おんなじ名前だな」
と言って笑った。十五分たっても、おばあさんはその日眠らなかった。目をぱちぱちさせながら、笑ったりしゃべったりしている。
「うん、またくる」
おばあさんは心細そうに笑って、待っとるよ、と言った。